老頭児六十六

ちょっと辛気くさいかも。

絶望のパスタ

私の記憶が確かならば、ペペロンチーノには「絶望のパスタ(Pasta  di disperato)」の異名がある。簡素なあまり、料理者が、入れる具もない己の貧窮生活に絶望。完璧なあまり、料理人が、手を加える余地を見出せない己の力量に絶望。その二つの意味をかけていると岸朝子氏は「イタリアン手帳( 2011発行)」に書いている。
そんな「絶望のパスタ」に希望を与える商品が発売された。その名も「ペペロンチーノの希望」。ニンニク・オイル・赤唐辛子のオリジナルレシピにチーズ・玉ねぎ・ベーコン・マッシュルームを追加して贅沢な一皿に仕上げたそうだけれど、そんなネーミングの意図を察してくれる人はかなり少ないんじゃないかな。


*体力・財力・名声なし。そんなわたしは「絶望のオヤジ(Papa di disperato)」。