老頭児六十六

ちょっと辛気くさいかも。

「老年」とは?

「老年」とは、心身ともに衰えてくる年齢のこと。平たく言えば、「老人」のことですね。では、その「老人」とはいかなるものか。その説明は、江戸時代の禅僧、仙厓和尚の「老人六歌仙」の紹介で代えさせていただきましょう。

「老人六歌仙
皺(しわ)がよる 黒子(ほくろ)ができる 腰曲がる 頭はげる ひげ白くなる
手は震う 足はよろつく 歯は抜ける 耳は聞こえず 目は疎(うと)くなる
身に添うは 頭巾 襟巻 杖 眼鏡 たんぽ 温石(おんじゃく) 尿瓶(しびん) 孫の手
聞きたがる 死にともながる 淋しがる 心は曲がる 欲深くなる
くどくなる 気短くなる 愚痴になる 出しゃばりたがる 世話焼きたがる
またしても 同じ話に 子を褒める 達者自慢に 人は嫌がる
(出典:仙厓和尚 1750-1837)

 

皆さん、いくつか思い当たる節があるのでは。なお、有楽町の出光美術館で本物が拝めるようですよ。